トロムソ旅行記
写真が膨大なので読み込みに時間がかかります。ご了承ください。

村井孝昭

 トロムソはノルウェー北部にある、北極圏の街です。人口は6万人くらいですが、北極圏最大の都市です。成田からコペンハーゲン、オスロを経由して行きます。トロムソには3泊4日滞在しました。25人ほどのツアーに便乗しましたが、僕は友人の「平田君」と共に参加しました。このツアーはオーロラ見物が目的です。

 実は自分にとって今回が生まれて初めての海外旅行だったので、全てが初体験で、はしゃぎっぱなし。写真を180枚くらい撮ってきました。その中から抜粋して、写真を解説していきます。それでもすごい量なんで、適当に飛ばしてお読みください。

新潟から夜間高速バスで上京した我々は、早朝の池袋に降り立ち、居場所がないのでマンガ喫茶に行ってみました。しかし、この時間のマンガ喫茶は我々の他にも居場所のない人間がたくさんいて満員状態…3件目でやっと空席を見つけたのでした。
成田空港に行くのも初めてだったので、興奮して掃除のおじさんに写真を撮ってもらうのです。
成田空港でノルウェーの通貨「クオーレ」に両替しました。3万円出したら、手数料込みで1800クオーレになりました。3泊4日のトロムソでちょうど使い果たしました!円安の影響もあって、ノルウェーの物価はちょっと高めに感じました。
テロの後は手荷物のX線検査が厳しくなったそうです。あわてて空港でフィルム保護袋を買いました。旅の道具は空港で全て揃います。海外旅行に必要なものは、金とパスポート。それだけです。

成田空港のX線検査の機械です。これを撮っていたら怒られました。こういうものは撮影禁止みたいです。

機内では禁煙。空港の喫煙コーナーで吸いだめをするのです。タバコ吸いの旅人たちがたくさん集まっています。

(上:成田空港/下:オスロ空港)

僕の友人が「海外は危ない」と心配して、腹巻みたいな貴重品ポケットを持たせてくれました。ズボン下に装着するそのポケットは、安全ですが不便です。
日本のパスポートは信用が高いので、悪人に狙われるそうです。ここまでやるのも、「あぁ日本人」て感じですけど。

搭乗直前に撮りました。生まれて初めての離陸は大興奮でした!


飛行機の座席に備えられていた非常時マニュアルです。

上:右端の上下のコマはどういう意味なのか議論になりました。「非常スロープには腰掛けずに飛び込むのだ」という意味ですが、平田君は「レディーファーストという意味だ」と言っていました。

下:救命胴衣のつけ方の説明ですが、この女性の緊急時における落ち着いた雰囲気と、最後に月をバックにキメる姿がおかしくてしょうがないです。

これが「機内食」です。ビールはいろいろな銘柄を何本か頂きましたが、どれも北欧諸国のビールでした。北欧のビールは日本人の口にあいます。

北欧独特のビスケットみたいな食べ物が出てきました。食べ方が良く分からなかったので、とりあえず料理についていたソースをつけてみました。デザートはイチゴムースでしたが、それをつけると最高にうまかったです。
成田−コペンハーゲン間は10時間もかかります。そして時差が−8時間。飛行機に乗っている間、「今俺たちが飛んでいる場所は何時なんだろう」と言う事になって、それを計算するための方程式まで開発しました!

コペンハーゲン行きの飛行機は、夕日を追いかけながら飛びつづけました。何時間もこの夕焼けが見えていたのです。

成田で預けた荷物を、オスロで一度受け取りました。ベルトコンベアで運ばれて来るのですが、大きな回転寿司みたいでした。
こうやって荷物を受け取るのです。
オスロ空港に、インターネットができる場所がありました。手前の機械にクレジットカードを読み込ませて使うようです。
トロムソ行きの搭乗口。やっとトロムソに行ける!

オスロを離陸した後に、眼下に夜景が見えました。

コペンハーゲンの空港でコーラを買いました。初めて海外で買い物をしました!

 

さーて、お待ちかねのオーロラ写真です。トロムソ行きの機上から見えました!現れてから消えるまで20分くらいだったと思います。オーロラは静止することなく常にその姿を変えていきました。

 

 

 

なんとこれが三脚なしのデジカメで撮ったものです。窓にへばりついて腕でカメラを固定し、感度を最大(400)にしてシャッターを4秒間開けっ放しにして撮りました。ほぼ肉眼で見た通りに写りました。
ここに載せた画像は見やすくするために小さくしてありますが、2段目の画像をクリックすると大きく見ることが出来ます。壁紙にしたりプリントアウトしたり、ご自由にお使いください。

ようやくトロムソに到着!空港で。

ホテルについたらとりあえず冷蔵庫に入っていた「IceBjohn」という地ビールで乾杯です。IceBjohnとは、白熊という意味らしいです。

ノルウェー語で「乾杯!」は「スコール!」だそうです。
またオーロラが見れますように。

ホテルのテレビで放映されていたドラマです。ノルウェー語らしきテロップが付いています。読めません。

ノルウェーの電気のスイッチはデカイです。福祉先進国だから、老人や障害者にも使いやすく…ということでしょうか。

洋式便器の水を流すノブです。これを引き上げると水が流れます。

ホテルのタオルは、床に落としておくと新しいものに代えてくれます。タオル掛けにかけておくと、タオルはそのままです。

そんなわけで床に落としてみました。

しかし、ホテルに帰ってくるとタオルどころか、部屋もそのままでした!じつは掃除の人が我々の部屋を忘れてしまっていたそうです…おかげで、冷蔵庫の飲み物がサービスになりました!やったー

ホテルの朝食はバイキングでしたが、こんな感じに、野菜を丸ごと積んでおいてあって、自分で切って持っていく方式でした。新鮮でよろしいですな。

オートミールの類は充実していました。シリアルもいろいろありましたが、それにかけるヨーグルトもいろいろな味が揃っています。ビタミン剤までありました。

 

コーヒーが置いてあるところに、キャラメルソースみたいなものがありました。試しにコーヒーに入れて飲んでみましたが悪くなかったです。

トロムソの人の足跡を発見。右が僕の足跡(25.0)です。外国の人はみんなデカイですが、トロムソの人も大きかったです。

トロムソの雪はサラサラのパウダースノーでした。スキーには最高の雪質です。日本の雪は湿っていてべたべたです。

トロムソ博物館前。

トロムソ博物館には、先住民族の「サーメ人」の資料が展示されていました。これはサーメ人が使っていたスキーです。スキー板の裏には毛皮が張ってあって、よく滑るようにしてあるそうです。今で言うスキーワックスですな。

サーメ人の音楽を聴く事が出来ました。鳥の鳴き声をまねた声とかあって面白かったですが、HR/HM系の平田君にはどう聞こえたのでしょう…

売店に、サーメ人が使っていた火付け石がありました。木製の柄がついています。

ホテルに持ち帰って実際に石にぶつけてみたところ火花が飛びましたが、この火花を炎にするサーメ人はすごいなぁと思いました。

地震で倒壊した建物のように見えるのは水族館です。氷河をモチーフにデザインされたとか。

サーメ人は「全ての物に神が宿る」という信仰をもっています。いろいろな神の絵や像が展示されていました。

水族館ではアザラシショーをやっていました。たいした芸はできませんが、超かわいいです。

これが、芸と愛嬌で生活しているアザラシです。

対岸の本土をバックに。この辺の山はみんな丸いです。氷河に削られて出来たのでしょう。
街の中心にある教会です。
トロムソは小さな島に出来た街です。ノルウェー本土とは橋とトンネルで繋がっています。橋の向こうがトロムソの中心街。

 意外と温かく、スキーウェアを用意していったのに不要でした。歩いていれば普通の冬服でOKです。

トロムソの観光案内所で、「北極圏到達証明書」を受け取る事が出来ます。有料ですが、いい記念になります。

探検家アムンゼンの像がありました。北極点を目指しましたが、先を越されたそうです。しょうがないなぁ。

トロムソに滞在中、「トロムソ国際映画祭」が開催されていました。会場は若者でごった返していました。
FALKEN…消防署らしき場所です。

2台ともタクシーです。個人タクシーが多いのでしょうか、普通の乗用車がタクシーとして走っています。

古いスターレットがありました。欧州ではだいたい、車は「道具」の一つとして使われていて、「走ればいい」って感じで、ベンツとかあってもすごく汚いです。
SAABやVOLVOが多かったですが、それ以上に日本車がたくさん走っていました。
このスターレット、旧車好きの僕としては大変しびれました。

トロムソ市街の交通量は少なくありませんが、信号機はビックリするほど少ないです。トロムソの市民は信号機がなくてもルールとマナーがしっかりしているので大丈夫みたいです。
歩行者用の信号機は全て押しボタン式でした。
こんな標識がありました。この道を馬で通行できません。

トロムソの乗用車には結構普通に、「牽引器」がついていました。仕事にレジャーに引越に、大活躍のようです。
喫茶店で食べたものです。パンにはツナみたいなものが入っていて、かなりのボリュームでした。

今回の旅の任務のひとつに、「年賀状の返事をエアメールで出す」ということがあります。

官製はがきを探すべく、まず市役所に行ってみよう!ということで、この建物に入ろうとしたら警察署である事が判明しました!怖気づいて素通りです。

街の人に聴いて回ってさまよった末、やっと見つけましたー!!よく見ると「POST」と読めるこのマーク。早速入って「I want post card」と言ってみるのですが、ここには売っていないとのこと。郵便局はこの建物の近くだという…

いろいろな窓口をまわって官製はがきを探すも、なかなか理解してもらえません。番号札にイラストを書いたりして必死で説明しましたが、結局「I can't understand what you say…」と返ってきます。
苦難の末、この国には「官製はがき」が存在しない事が判明したのです!手紙は基本的に封書で、Post Cardは絵はがきしかなく、官製の白いはがきなど売ってないのです。どうりで分かってもらえないのでした…
結局、文房具屋で絵はがきを買いました。


ようやく年賀状の返事を書くのでした。切手はホテルのフロントで「Stamps Please」とか言って買ったのです。

ノルウェーの公衆電話はこんなデザインでした。ポップですねー!

トロムソの街の建物はとてもおしゃれです。こういうところに手間をかける余裕がうらやましいですね。
どの民家もいろいろな色で塗られ、窓は大きかったです。窓際はカーテンを閉めることなくおしゃれに飾られていました。この窓際の装飾に、トロムソの人たちの「心の余裕」を感じました。

時計をご覧ください。これが昼の2時半です。北極圏で太陽が昇らない1日を「極夜」というのだそうです。

トロムソの港です。きれいですなぁ。

トロムソのコンビニはSPARでした。コンビニはどこも似たようなものですね。ホッとします

スーパーには必ずコインゲームが置いてありました。さらにトロムソの人はコインゲームが大好きなようです。
店先に、普通に犬ぞりが売っていました。
除雪機械の専門店です。新潟の僕たちにはなんだか親近感がありました。
地ビールのマックビール工場をバックに。

マックビール工場併設のバーがありました。

このバーでは、マックビールの各種ラインナップを飲む事が出来ます。ジョッキがたくさん並んでいますが、いろいろな種類のビールを少しづつ飲めるのです。大酒飲みではありません。このジョッキにはトロムソの位置を示す地図も印刷されていて、お土産にピッタリ。1つ譲ってくれないかと聞いたところ、このバーで25クローネ(\400位)で売っていました!
実際、マックビールは日本人好みの味わいで、実はたくさん飲みました…

店のおじさんにいろいろ話し掛けたら、気に入ってくれたみたいでコースターをたくさんもらいました!片言の英語でも、どんどん話し掛けてみるものです。

ノルウェーの非常口誘導灯は、人のマークがちょっと前かがみです。

「UT」はたぶん「非常口」という意味です。

今度はバスの運転手が薦めていたレストランに行きました。
「クジラとアザラシが食べたい」とイラストを書いて、片言の英語で店員にお願いしました。

アザラシの肉です。干し肉でした。しょっぱいです。

ついに食べました!鯨のステーキです!ノルウェーは数少ない捕鯨国なので、実に貴重なメニューです。「鯨の肉はなまぐさい」という人もいますが、ちゃんと料理されたステーキはゲキウマでした!また食いたい。
トロムソ中心街とノルウェー本土を結ぶ橋からはすばらしい夜景が見えました。税金の高いノルウェーは人口の割に社会資本が充実し、街は街灯でいっぱいです。
同じ場所から本土側を望みました。三角の建物は教会です。この教会もトロムソの観光ポイントになっていますが、我々が行ったときも葬式が行われていて中に入れなかったし、見学には気を遣います。
トロムソでの最後の夜。ホテルの玄関には人が出たり入ったり。オーロラを待っているのです。しかし、オーロラを見れたのは行きの飛行機の上から見たものが唯一となりました…

現地の天気予報。「L」は低気圧です。今回は上のほうにある前線に好かれてしまったようです。

平田君には今回の旅行の任務として、「現地でメルト友をゲットする」ということがありました。相手はホテル内のレストランにいた従業員です。彼女はメルアドを持っていませんでしたが、住所を教えてくれたのでしばらくは手紙でのやり取りになりそうです。
平田君、話を切り出す前はものすごく緊張してました。

帰りのオスロ行きの機上から見えた数日振りの太陽です。

コペンハーゲン行きの機上から。いろいろな雲が何層にも重なっていました。

コペンハーゲン空港で、外国人に話し掛けてみました。この女性はドイツへスキーの競技会を見に行くのだそうです。日本の原田選手とかもご存知でした。
この旅では外国人との会話も本当に楽しかったです。

コペンハーゲン空港の成田行き待合室には、日本の新聞がたくさんおいてありました。数日ぶりの日本の新聞を旅人たちは食い入るように読んでいました。「旅が終わるんだなぁ」と感じたのです。

成田上空に帰ってきました。飛行機からの眺めは本当にすばらしかったです。

旅の最後に、平田君のバッグの紐が切れて地面に落ち、、中に入っていた土産のビールジョッキが割れてしまいました。あ〜あ。そして大いに落胆する平田君。またトロムソに行かなければならないですね。

すばらしい旅でした!海外旅行は金もかかるし準備も大変だけど、この経験には代えられないものがあると思いました。また機会を作って行きたいです。

 

村井孝昭
enfleinza@hotmail.com

旅行を計画されている方々から時々、お問い合わせをいただき、その度にこの旅行のことを思い出して楽しい気持ちになります。この旅行が2002年でしたので、情報が古くなっていたり、記憶が曖昧になっていたりします。
先日、この旅行記を読んでくれたある旅行社の現地支店の方とご縁がありました。新しくて正確な情報は、 日通ペリカントラベルネット ノルウェー 支店 をご用命ください。